« パクリ・チューン | トップページ | 名も知らぬ強敵に敬礼! »

2006年7月 8日 (土)

キャブレターという名の舞台

ここのところキャブレターの話を続けたので今回はキャブセッティングについて話そう。キャブセッティングはなぜ難しいか?それはベストセッティングとはどんな状態 (体感的に)か解らない事が一番の原因。じゃぁ、ベストセッティングってどんな感じだよってなるわけだ。俺は幸運な事に、このベストセッティングに出会うチャンスがあった。

埼玉県にAMSフジイというショップがある。ここの親父さんは完璧なキャブセッティングを求めて、まだバイク用シャーシダイナモが普及する以前からとんでもない大金を掛けて実走行に近い状態でエンジンの出力測定出来るシャーシダイナモを開発した。しかも出力、空燃比、排ガス濃度等を測定し総合的にマシンチェック出来るコンピューターソフトも造った言わばキャブセッティングの神様みたいな人だ。 (ここには全国からチューンナップマシンのオーナー達が馬力はあるけど乗りずらいとキャブセッティングをお願いしに来る事が多い。)

俺はここのショップにキャブセッティングを二度ほどお願いして、その際に完全無欠セッティングの試乗車に乗る事が出来た。マシンはXR600でショップ近くの国道を一回りした。とにかく無振動でシルクの様な肌触りの気持ち良い風が身体の横を通る。そしてスピードが凄い勢いで上昇してもそれすら感じさせないスムーズさで素晴らしく速いマシンだった。意地悪く欠点を見つけようとしたが何一つそれらしいモノは見つからない。このマシンに乗った感じを例えるとするならば新幹線が最も近い。後日、セッティングをお願いした俺のKTMを取りに行った時も、引渡し前のチェック試走でやはり試乗車と同じ感じに仕上がっていた。

ベストセッティングは新幹線のイメージを持って出来るだけそれに近づけるのがキモだ。キャブセッティングの仕方を色々な専門家に聞くと手掛ける競技や仕様によって違う様だ。しかし、最終的に最も調子良く走らせる事で答えは一致する。それでは俺のやり方を紹介しよう。俺はキャブセッティングを演劇の舞台に例えて行う。まずは主役選考をする。主役といえばメイン。そうメインジェットから決める。

メインジェットの決め方は単純明快、一番スピードの出るモノで(高速域以外はダメでも良い)同じ速度が出るなら濃い番数の方を選ぶ。これで主役決定。 (この主役だけは一度決定したら絶対変えない)こうやって決めないと最悪の場合、焼き付きを起こす。次に決めるのはスロー系 (スロージェット、パイロットスクリュウ等)しかし、この時は一通り試走出来る状態でいいのであくまで暫定だ。パイロットスクリュウかエアスクリュウの回転数を変えてみて1~3回転の範囲で調子が出ない時はスロージェットを替える。試走の準備がこれでできた。試走では高速域まできれいにつながる感じになる様にジェットニードル、ニードルジェット、ニードルクリップ段数を変更する。キャブの種類によって中速域をニードルでセッティングするタイプとジェットでセッティングするタイプがある。 (クリップ段数はどちらでも出来る)先にクリップ段数を変えてみて許容範囲を超えていたらニードルかジェットを替えてみる。中速域のセッティングを060707_18580001 決めるとまたスロー系をセッティングし、それが決まればまた中速域と、何度も何度も行いイメージに近づけていく。それも全て主役 (メインジェット)を輝かせられる名脇役を探し出すために・・・。 

何度もセッティングを繰り返す事で、多分ここをこう変えたらこうなるだろうと感じられる様になればしめたモノだ。千里の道も一歩から、ローマは一日にしてならず。あの新幹線のイメージに近づく為にね。

あくまで俺流です。参考に

|

« パクリ・チューン | トップページ | 名も知らぬ強敵に敬礼! »

コメント

相変わらず元気そうですね。

投稿: green3vn | 2006年7月 8日 (土) 23時03分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/125037/2544158

この記事へのトラックバック一覧です: キャブレターという名の舞台:

« パクリ・チューン | トップページ | 名も知らぬ強敵に敬礼! »