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2006年7月22日 (土)

鴉と死神ライダー

俺は改善という言葉が好きだ。ヤマハの部品製造課でこの言葉の大切さを教わった。俺の家でも小さいが工場があって以前は家族3人で稼動してた。親父を説得して金を掛けないから改善させてくれと願い、一年かけて工場の機械全部をチューニング。今は俺一人で十分立派に稼動出来る様になった。おまけに約半分の稼動時間で生産量は前と同じ。俺はちょっとの違いで結果が大違いになる改善=チューンナップが大好きだ。ワンマン・ワークス、俺の城さ。

今日は呪われた一日の話。俺のバイク仲間で死神ライダーの異名を持つ男がいた。別に彼が俺の様に危険でヤバイ走りをする訳ではない。只、不幸な事に彼はツーリングで二人の友人を事故で亡くした。目の前で友を亡くした悲しみから、もうバイクを止めようと思ったそうだ。しかし、彼はバイクを止める事が出来なかった。それから自分の無力さを責めるためか、それとも照れ隠しなのか自らを死神ライダーと呼んだ。そんな彼の事を仲間は冷やかしながらも気の毒に思っていた。そう、この日までは・・・。

俺はオフ車仲間4人 (もちろん死神ライダーも含む)で秋田県田沢湖温泉郷に湯治ツーリングと銘打ってバイクで温泉に行く事にした。出発は朝8時の予定だったが、いつもなら30分前に待ち合わせ場所に着いて仲間を待っているはずの俺が寝坊して遅れてしまった。俺はあわてて起きて当時の愛車KDX200SRで皆の所へ急いだ。走り慣れた道を快調に走る。前方に黒い塊が見える。鴉だった。俺は下手に避けると轢いちまうと思い真っ直ぐ進んだ。 (実は以前、道路に飛び出した犬を車で避けたら、避けた方に犬が逃げて轢いた事があった。)「そろそろ避けるだろ。」鴉は全く逃げず俺のKDXに轢かれガメラの様に回転しながら道路脇に飛んで行った。「げ~!」鴉には悪い事をしたと思ったが、どうにもならんとそのまま道を急ぎ皆と合流した。 (朝から鴉を轢いちまうなんて不吉だとは思ったが)

国道7号線を南下して田沢湖を目指す。途中、カーショップから変な水が道に延々と垂れていた。俺は自分のKDXが汚れるのを嫌い水溜りを避けて走る。そこへ青いRX7が俺達を抜いた。するとDT200の友人N氏がそのRX7に追いつこうとアクセル・オン。その瞬間、彼は転等し彼を避けようと後続の車たちがフル・ブレーキング。あわや多重事故発生か?と思ったが間一髪で止まり、大事故は免れた。よく足元を見ると道に垂れているのは水ではなくオイルだった。カーショップでオイル交換した際、客がオイル漏れ状態ままで帰ったらしい。N氏は左肩・腕に打撲と擦り傷を負った。俺達は気を取り直してツーリング続行。田沢湖の鶴の湯温泉に到着して昼食後、悲鳴を上げながら温泉に入るN氏を除いて俺達は名湯を楽しんだ。

温泉から上がり、夏山の涼しい風に満足した俺達はゆっくりと帰路を走る。秋田市を過ぎ、海岸線に着くと俺達は恒例になった砂浜ランをするため、引き潮で広くなった砂浜をアクセル全開で飛ばす。砂浜ランは波打ち際の波が引いた所を狙って走るとスピードが乗る。メーターは140km/hを指す。すると前方に沢山のウミネコの群れが見えた。先頭を走る俺は朝に鴉を轢いたのを思い出し迂回しようとアクセルを戻した瞬間、バーン!後方から全開のまま突っ込むH氏のXR250と接触。俺達2人は空中を30m飛んでいた。周りの風景がスローモーションで脳裏に写る。「ぐぇっ!」地面に思い切り叩きつけられた俺は意識朦朧だ。ぶつかった地点から10m先に2人のバイクが落ち、バイクから20m先に俺たち2人が落ち、そこから先50mに俺の財布が落ちていた。慣性エネルギーのもの凄さを思い知った俺であった。結局、無事に帰れたのは死神ライダー1人だけ。傷ついた俺たち3人は声を揃え彼に向かって言った。「恐るべし、死神ライダー!」

今、この記事を書いて気が060721_13100001 付いたが死神ライダーは実は厄除けの不思議な力があるだけかもしれない。ラッキー死神ライダー?

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