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2015年2月 3日 (火)

滑りのメカニズム

滑るといえば、昨年のイグノーベル賞でバナナの皮がなぜ滑るのかを研究した北里大学教授が見事?受賞しました。

あれは簡単にいうと、バナナの皮の外側が滑り難いのに対して、バナナを踏んで圧力が掛かると滑り易い液体を含んだ皮の組織が破壊され、一瞬の内にバナナの皮と地面の間に滑り易い液体の膜が形成されるからだ。

実はね、今回の事故もバナナの皮に近いものがあるのだよ。

新品鉄板には錆止めのコーティング(塗装)がされている。

今では滑り止め用塗装なんて物もあるが、基本的に塗装をすると滑り易くなる。

では、なぜ滑り易くなるのか?

流体は表面が滑らかな物を流れる際に張り付こうとする性質がある。

逆に表面が凸凹だとスムーズに流れる。

鮫肌は体の大きなサメが速く泳ぐ為に必要だったり、表面がツルツルのボールよりも表面が凸凹なゴルフボールが遠くまで飛んでいくのと同じ理屈。

今回の事故は、雨天時にコーティングが広範囲に残った鉄板の上をバイクで通過したことにより、後輪が回転して進む際に後輪で踏まれた水が瞬時にタイヤの外側へ排出されずに鉄板表面に張り付き、タイヤと鉄板の間に水の膜ができて空転を発生させた。

つまり、コーティングは低い速度でもハイドロプレーニング現象を発生させる。

この現象は境界層剥離と呼ばれる。

錆びて表面が凸凹の鉄板はこれが起きない。

凸凹な表面は水分の移動が容易だからだ。

本当に簡単なメカニズム。

俺が実証検分した錆びた鉄板は濡れていても直立状態で走るバイクでは全く滑らない。

よく、マンホールとかが滑るというが、それはマシンがバンクした状態の時。

直立状態では、タイヤの左右に水分が排出されるのに対して、マシンがバンクすると排出されるのはそのタイヤパターンから片側だけとなるからだ。

レース用レインタイヤがブロックパターンに近いのは、バンク時でも水分が左右両側から排出されるため。

昔話で悪いのだが、過去にレインタイヤそっくりのタイヤがヨコハマから発売された。

スピードラインⅡってタイヤだ。

当時はレーサーレプリカブームでスリックタイヤそっくりの溝の少ないスポーツタイヤが持て囃されて、レインタイヤそっくりのスピードラインⅡは全然売れずに廃盤。

雨のツーリングでロードバイクよりもオフロードバイクの方が雨に強いのはそのせいだ。

但し、マンホールは何台もクルマが通過する度に磨かれて表面が滑らかになる。

そうなると、境界層剥離が起きてやっぱり滑り易い。

だから避ける必要がある訳です。

この事を参考資料と共にまとめて準備書面(証拠書面)として裁判所に提出しなくちゃ。

実験で中古鉄板なら滑らないことが既に実証されてます。

その滑りのメカニズムを解明し証拠として提出。

これでも県庁に瑕疵がないってなら、なんで事故が起きたのか教えてくれって言うしかない。

裁判ってややこしやぁ~。

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