2015年10月31日 (土)

持ってかれる。

バイクスタントをやっている者が一番嫌うこと。

『持ってかれる。』

スタントのイベントで一人のライダーがやった技の印象が強烈過ぎて、他のライダーがやった演技を観客が忘れてしまう状態を指していう言葉。

正確に言うと、「美味しいとこ全部持ってかれる。」です。

そんなことがスタントのイベントでは度々起こる。

だから主催者がスタントをやるライダーだったりすると、「お前目立つなよ!」と釘を刺されることも。

最近のバイクスタントはフィギアスケートみたいに音楽を合わせて演技する感じになってるが、それ以前は一つ一つの演目を作って、それを順番にやっていく感じだった。

俺はグレッグ・ジョーンズってハーレーとビュエルでスタントやってるライダーのファンでした。

演技も彼を参考にしてましたね。

そして、俺がバイクスタントをやっていた当時はまだ珍しかったコンボ技(連続技)を取り入れてました。

得意技はオンザシート(シートの上に立つ)ウィリーでキャンキャン(左足を右足の前に出して組む)からフラミンゴ(左足を後方に伸ばしたポーズ)からのナックナック(右足を左足の後ろに組む。)、それから最後にストッピー(後輪を浮かせて前輪だけで進む。)でした。

驚くことに当時はぼちぼち使われていた左手リアハンドブレーキ(クラッチレバーの下にリアブレーキレバーを新設)を使わずに時速80キロ程度の速度でやってました。

今になって考えると恐怖でいっぱいです。

だって、ヤバいって時の保険がないんですよ。

本当にバランスだけで何とかしてた。

怖いですねぇ。

まぁ、最終的には俺も左手リアハンドブレーキを装着したんですけどね。

そんなこんなで当時の俺はとにかく目立ってた。

俺よりも高等なテクニックを持つライダーも多かったが、観客は派手な方に釘付けになるんだよ。

だってスタントってさ、結局は目立ってナンボなんだもの。

日々その方法の研究してた。

難易度の高い技をマスターすることよりもね。

油断してたらみんな持っていきます。

昔話ですみません。

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2015年10月 7日 (水)

安定角

バイクでウィリーする場合、安定角っていうのがあって、その角度(フォームにもよる)に入るとアクセル一定、もしくはクラッチを切ってもウィリーが続く。

スロー系ウィリーの場合は、その安定角よりも上の角度を維持してリアブレーキでフロントを落とし、安定角を過ぎる寸前にリアブレーキを離すとまたフロントが浮き上がる。

これを何度も繰り返すとアクセルコントロールが一切要らないノーハンドウィリーが可能となる。

そこまではやれなくて良い。

普通にウィリーできるのなら。

今日の昼休み後にウィリーしたら、2速から3速にシフトアップした後に足先に力が残ってて中途半端にシフトペダルに触ってしまいギア抜け。

ギア抜けしたままの状態でしばらくウィリーした後にストンとフロントが落ちた。

「あれ、安定角に入った?」

ダカールの安定角が分かりました。

やっぱり数をこなさなきゃウィリーは上手くならないね。

気を付けて練習します。

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2014年3月31日 (月)

木下真輔選手がまた凄くなってます。

日本のバイクスタントを代表する木下真輔選手がまた凄くなってます。

175馬力のビックツインマシン(KTMのRC8)でスタントを普通にこなしてます。

木下選手自ら、「非常に乗りこなすのが難しいマシン。」と言っていたマシンを最終的には手足の様に扱っていますね。

表面上は…

でもね、木下選手を長年見てきた俺にはかなり無理してるのが分かります。

ただ、木下選手はミスしてもリカバリーが速過ぎて、最初から狙ってやったみたいに見せてしまう。

あと数年このマシンに乗ったらミスも無くなってしまうんだろな。

XDL(アメリカのバイクスタント選手権)にはカワサキの600ccで参加してますが、いつの日かRC8で出場する日が来るかもしれない。

相変わらずの進化をみせる木下選手でした。

https://www.youtube.com/watch?v=TyYUezNzX3E

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2013年10月 2日 (水)

衝撃バイクスタント

今まで見たどのバイクスタントよりも衝撃的です。

色んな意味で・・・

http://www.youtube.com/watch?v=6SSeADFHXi8

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2012年6月27日 (水)

2012年バイクスタント最新情報その3

さて、木下真輔選手から得た情報を元に今日も2012年のバイクスタント最新情報を書きます。

まずは、

P6240118

ショーを見に来たお客さんと記念撮影する木下選手(右側)。

ここで気になるのが左側オレンジのマシン。

実は、木下選手は今年度からオーストリアのバイクメーカー、KTM社もスポンサードを受けています。

オレンジのマシンはKTMのRC8というビックツイン・エンジンのモンスターバイクです。

XDL(全米バイクスタント選手権)にはZX6Rで出場していますが、日本国内で行われるKTMのイベントには提供されたRC8とDUKE(デューク)125でバイクスタントを披露しています。

KTMでは、逸早くメーカー純正のバイクスタント専用マシンとしてDUKE125スタントを販売するほどの力の入れようです。

木下選手に、「RC8ってどんな感じ?」と質問してみました。

「まだ自分の思うようには乗れていないよ。

だけど、それだから面白い。」

と木下選手らしい回答をもらいました。

私もKTMのバイクを3台ほど所有した事がありますが、日本製バイクとは違い車体剛性が高いので慣れるまで時間が掛かるかもしれませんね。

元々、KTMはオフロードラリーでその名を知らしめたバイクメーカーです。

海外ラリーでは日本製オフロードバイクは相当な補強をしないと最後まで走り切れませんが、KTMのオフロードバイクならそのままでも大丈夫。

話はちょっと横にズレますがその訳をこれから説明します。

同じ排気量で同じ車体重量のオフロードバイクが2台あったとしましょう。

1台はホンダの600cc、もう1台がKTMの600cc。

KTMのエンジンは、ホンダのマシンよりも15キロはど軽い超軽量合金で作られています。

エンジンが15キロ軽い分、フレームを丈夫で重いクロームモリブデン鋼でガッチリ作ります。

よくいう「フレームにしなりを持たせる。」なんて考えていません。

「フレームはフレームの仕事、サスペンションにはサスペンションの仕事だけをされる。」

これがKTMのマシン作りなんですね。

軽さと扱い易さを追求して作られた木下選手のZX6Rと比べると、RC8は相当に手強いはずですから扱いが難しいのも納得です。

P6240117

今現在、木下選手は怪我で左股関節の靭帯を痛めています。

ですが、ショーの依頼を受ければ多少無理をしても待っている観客の為に笑顔でバイクスタントをこなしてしまうナイスガイです。

いつかアナタの街に木下選手のエクストリームバイク・ショーがやってきた際には熱い応援を宜しくお願いしますね。

「本場アメリカやヨーロッパではバイクスタントもやっとエンターテイメントとして認められつつある。」

そう語った木下選手には、いつか日本のテレビにもバイクスタントがスポーツとして放送される様にぜひ立役者になってもらいたいものです。

今更ですが、

「頑張れ木下選手!負けるなシンちゃん!」

あっ、ショーが行われた天王グリーンランドでボスホス(シボレーⅤ8エンジン搭載のバイク。重量500キロ)でドリフト走行する酋長さんに会いました。

後日、バイクドリフトについても書きたいと思います・・・

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2012年6月26日 (火)

2012年バイクスタント最新事情その2

筆おやじさん、コメントありがとうございます。

木下選手のマシンは各部パーツが必要性のみで完成されています。

それだけに美しさを感じてしまうのは私だけでしょうか?

昨日に続いて木下選手から得たバイクスタントの最新事情を紹介します。

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マシンのメインキーは破損防止の為にシート下に移植されています。

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ラジエターには純正冷却ファンの他に冷却ファンが反対側にも追加されています。

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ファンの羽はアルミ製(おそらくマジー社製)で冷却効率をアップさせていますね。

木下選手によると、最近は昔ほど追加冷却ファンを回す必要がないとか。

これはXDL(全米バイクスタント選手権)の競技体系に関係があります。

各選手が2分間の限られた時間内に、どれだけ多くの技を盛り込めるかが重要になるからです。

とにかくXDLでは各選手の動きがとても速いのです。

多くの技を連続して速く行うので、マシンもコース内を高速で移動する事になります。

それだけラジエターに風が当たり冷却もしっかりされるのでしょうね。

XDLの話が出たので、その辺の話も少しします。

木下選手に、「XDLはここ数年でかなりレベルが上がったでしょう。」と問うと、

「ついて行くのに精一杯・・」という答えが返ってきた。

続けてこうも答える、

「XDLの開催当初では、まともに見れるのは上位3名までで後は見られたものではなかった。

しかし、最近は予選を通過して本選に出た15名はほぼ同レベル。

誰がこれをできて誰がこれをできないという事がなく、皆一様に同じ技を繰り出せる。

大事なのは演技のプログラム(構成)だったり、魅せ方だったりする。」

つまり、各選手の演技にポイントをつける審査員がどんな演技を高く評価するかで勝負が決まってくる。

それならば、仮に本選出場した選手の一人が審査員の好む演技を完璧に行えば優勝も可能だろうか?

木下選手はこうも言った、

「優勝した人の演技を真似たからといって優勝はできない。

だから自分なりに最高の技と演技で勝負するしかないと思っている。

競技はとても複雑で、他の選手ができない大技を一つ成功させたからといってもポイント的には大した事はないです。」

要するに、優勝するのは並大抵の事ではないって訳ですね・・・

今日はここまで。

 

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2012年6月25日 (月)

2012年バイクスタント最新情報その1

昨日、地元秋田の潟上市天王グリーンランドにてXDL(全米バイクスタント選手権)で活躍中の木下真輔選手のエクストリームバイク・ショーが行われた。

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左側が木下選手、右側が今回のショーを主催する潟上市の職員さんです。(俺の古い友人で木下選手の大ファン。毎回ショーの度に同じジャンバーにサインをしてもらっています。)

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まずは木下選手のマシンを分析する事で、最近のバイクスタントの世界がどう変わったか見てみましょう。

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木下選手の愛機カワサキZX6Rです。

今年度からスポーツドリンク・メーカーのモンスター・エナジーがスポンサーに加わりました。(モンスター・エナジーはライバル会社のレッドブルと同じくエクストリーム系スポーツをスポンサードしています。)

マシンのカラーリングもそれに合わせモンスター・エナジーのイメージカラーです。

エンジンはパワーに余裕のあって扱い易いZX635Rの635ccのものに換装していますね。(コンピューターもZX635Rのノーマルをそのまま使用。)

アメリカでは、ノーマルのアルミフレームよりも多少強度があって破損時の修理が容易なオリジナル鉄製フレームがよく使われます。

しかし、木下選手の場合は軽量なノーマルフレームに補強を入れて使ってるそうです。

とにかく軽さに拘ってるとの事でした。

その為、アルミフレームの修理が出来る様にアルゴン溶接をマスターしたとか。

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以前はノーマルハンドルをひっくり返して使用していましたが、現在はスタント専用のものに交換されてました。(アクセルがレバータイプとスロットルタイプの2つありますね。)

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左のクラッチレバーの下側には、ご存知リア・ハンドブレーキレバーが付いています。

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リア・ブレーキはハンドブレーキ用とフットブレーキ用の合わせて2つのブレーキ・キャリパーが付いてます。(ブレーキ・マウントは木下選手自家製です。)

P6240115

この日のショーに木下選手が販売するブレーキマウントを注文した方が来ていました。(販売しているモデルとの違いを説明している木下選手。)

タイヤはフロントにピレリのエンジェルを履かせてます。(ハンドリングが抜群だそうです。)

リアには同じくピレリのディアブロを選択。(ウィリー状態で回る時の安定感が良いのだとか。)

ちなみに演技中は、ブレーキング・ドリフトでリアタイヤの一部だけが削れてライディングに影響が出ない様に気をつけているそうです。

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サイレンサーは、木下選手の地元・兵庫県で有名なマフラー作りの達人が製作したものです。

達人が認めた人物にしか作ってもらえないそうです。(だから『勇者マフラー』と勝手に名付けました。)

昨年まで使用していたのを今回は長さを延長し、中身もリペアして扱い易さと静かさを両立させてます。

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昨年よりもタンク上部の凹みが深くなっていますね。

これはXDLの競技中で披露する演技プログラムがハイチェアー・ウイリーサークル(タンクに座って両足をハンドルの上に載せて、ウィリー状態で回る技です。)を軸にして考えているからだそうです。

やはりタンクの凹みが深い方が座り具合が良いのでしょうか?

P6240121

タンデムシートの穴は、ここに足先を入れて立った状態でウィリーする時に使います。

しかし、最近はでここだけではなくタンデムステップなども使ってウィリー状態で回りながら激しくバイク上を移動するんですね。

速すぎて動きがよく分からない時があるほどです。

すみませんが、長くなりそうなので今日はここまで・・・

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2010年6月 8日 (火)

木下真輔選手のバイクから見たスタント・ライディング。(コンピューター編)

今日も昨日に続いて木下選手の愛機ZX-6Rの事を書きます。

Photo

マシンを降りた時はとても紳士な木下選手。(オチャメなところも最高!)

イケメンだから子供からお年寄りまで女性に大人気。

身長はそんなに高くないのだが、顔がかなり小さいのと長い手足でスタイル抜群。

芸能人でいったら若い頃の岩城光一さんに背格好がそっくりだ。

その木下選手が今注目しているのがコンピューター・チューニング。

最近のバイクはインジェクション(燃料噴射装置)が当たり前。バイク・スタントに使用されるマシンはインジェクションの恩恵をかなり受けている。

ウィリーでマシンがどんな角度で走ろうが全く関係なくいつでも調子がいい。

また、ウィリー時にマフラーが地面に接触しない様にサイレンサーを切り詰めてもエンジンの調子は相変わらず良好だ。

これらは全てコンピューターが微調整してくれるから。

このコンピューターのプログラムを変更する事で、難易度の高い技が以前よりも容易になったりする。

元々、日本では市販レーサーをベースにする事の多いスタント用バイク。(公道を走らせないから。)

組み込まれているプログラムが、どこのサーキット用プログラムかで技のキレが大きく変わる。

木下選手お勧めは岡山のサーキット用プログラムだとか。

木下選手のバイク・スタント仲間でもプログラムを色々イジって自分の使い易いセッティングを見つけている人がいる。

「仲間内ではマサキ君のセッティングがとても乗り易かったなぁ。あれは最高!」

木下選手のお仲間はやっぱり達人が多いらしいね。

コンピューターの設定を変更する事で、ライダーの希望に応えられるエンジン特性にするのがこれからの課題だそうだ。

「急激にアクセルを閉じた時のガソリン・カットを解除して(エンジン・ブレーキの利きを弱くできる。)極低速時のアクセルの反応を良くしたりしないと・・・。」

とは、ショーの前日に同じくZX-6Rに乗る友人のマシンを乗っての一言。

今どきのバイク・スタントはコンピューターも弄れなきゃダメって事かぁ。

3年前、ウィリー・サークルがやれる様になって喜んでいた俺には想像もできない世界だね。

6月6日の神業バイク・スタント・ショーはやっぱり驚きの連続でした。

木下選手、今回も貴重なお話を色々聞かせていただき感謝致します。(これからも宜しく。)

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2010年6月 7日 (月)

木下真輔選手のバイクから見たスタント・ライディング。(車体編)

さて、今日は昨日の続き。

木下真輔選手のスタント専用マシン・ZX-6Rについて書かせてもらいます。

昨年から使用しているマシンなのだが、以前の仕様とはかなり変更されている。

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これは昨年の仕様。

Zx6

これが現在の仕様。ちょっと見ではよく分からないと思うので詳しく説明します。

一番先に目に付いたモノは、

Photo_2

ダブル・アクセル。

あっちもん(アメリカ製)のパーツで、スタンダートなグリップを捻って操作するアクセルの下にレバーを親指で押して操作するタイプのアクセルが追加されている。(チョークレバーみたいなヤツ。)

レバーを押すアクセルはスイッチバック・ウィリー(バイクに後ろ向きに乗った状態で行うウィリー)用でそれ以外の使い道はないそうです。

但し、かっこよくキメるには100m以上のコース全長が必要だとか。

「でも、その内に狭くても大丈夫になるよね?」と木下選手に聞いたところ、ニカッ!っと微笑んだ。(やっぱりなるんだと確信。)

Photo_3

次はバイクスタントといえばウィリーバー。

とはいうものの、今回のウィリーバーは極端に短い。(リアタイヤよりも内側に入っているのが特徴。)

昨年まではアメリカン・スタイルの一見ノーマルに見える仕様にしていた為、今よりも15㎝位長かった。

しかし今年から自分本来のライディングに合わせ、マイナス(地面から垂直よりも後ろに反るウィリー。ウィリー状態で減速する時に主に使われる。)からのウィリー・サークル(ウィリーでくるくる回る技。)をしたいからだそうだ。

よくカワサキ・オーナーから「テールの長いのがカッコイイのにぃぃぃ!」と怒られるらしい。

聞くところによると、本場アメリカのライダーも木下選手の短めのウィリーバーを真似し始めたとか。

「やっと時代が僕に追いついてきた感じ。」と語る木下選手。

Photo_4

あと、気付き難いがタイヤにも拘りが。

XDL(全米バイク・スタント選手権)が開催されるアメリカでは、昼から夜にかけて競技が行われる。

日中と夜の外気温度差が大きく、日が暮れ始めた途端に路面温度が0℃まで下がる事も珍しくない。

木下選手はXDLに参戦した当初、そんな事情も分からないままストッピー(高速走行からのブレーキングをきっかけに前輪のみで走る技)を行い大転倒した。

その経験から低温時にも雨天時(XDLは雨でも開催される。)にも安定したグリップが期待できるダンロップのエンジェルというタイヤを選択する。

Photo_5

ちなみに今回のショーでは天候が良好な為、リアタイヤにはエンジェルよりも耐久性が高い同じくダンロップのロッシを履かせていた。(画像を見て分かるようにリアブレーキ・キャリパーを2つ装着。右足だけではなく、左手でも楽にリアブレーキ操作ができる工夫。)

Photo_6

昨日のブログでも紹介した『勇者マフラー』にはバッフル(消音器を更に消音する装置)が装着されていた。

「なんで?」と質問したら、

「ドリフトでエンジンを回したらグラスウール(排気音を吸収するガラス繊維)が全部飛んじゃったんで・・・。」と回答。

なるほどなぁ。

ショー前日の練習と当日の走りで新品だったリアタイヤは、

Photo_7

この通り表面がボロボロ。おまけに左側が激しく片減りしている。(午後からのショー終了時には丸坊主になってました。)

おっと、忘れてはいけないのがこちらラジエター関係

Photo_8

バイクスタントではウィリー走行時にラジエターへ真っ直ぐ風が当たらない。またドリフト走行ではエンジン回転数がかなり上昇するせいでエンジンは常にオーバーヒート気味。

その為、電動ファンは常時回転する様にしている。木下選手の場合はモーターがより強力なモデルに変更されていて、冷却ファンも冷却効率の高いアルミ製ファン(マジー社製)に交換している。

Photo_9

リアシートには足を掛けてウィリーする為の穴がある。

昨年のショーでも既に使用されていたが気持ち新しくなっている気がする。(気のせいかな。)

もしかしたら激しい動きで痛んだから交換したのかもね。(考え過ぎ?)

世界中を驚かせてる日本人ライダー・木下真輔。

これからはきっと木下選手のマシンが世界基準になるハズだ。

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2010年6月 6日 (日)

木下真輔選手のバイクから見たスタント・ライディング。(マフラー編)

今日の11時と14時に潟上市天王グリーンランドにて、XDL(全米バイク・スタント選手権)で大活躍している日本人・木下真輔選手の神業バイク・スタント・ショーが行われた。

Photo

(画像は木下選手と愛車ZX-6R。木下選手本人も凄いがこのマシンも凄いのよ。)

このショーの事は今日見に来てくれた人達が色々ブログで書いてくれるだろうから、俺は別の面からバイク・スタントの世界を紹介したい。(内容が長くなりそうなので小出しに紹介。)

まずは第一弾、マフラー編です。

Photo_3 

(この画像は昨年のモノです。)

俺が『勇者マフラー』と勝手に名付けたサイレンサー(消音器)

木下選手の地元・神戸では有名な職人さんの手で作られた一品。

このサイレンサーには恐ろしいほどの手間が掛かっているのだ。

以前にもブログで紹介したのだが、新たな事実が判明したので改めて書き直したい。

このマフラーの特徴は一目で分かる六角形と特殊な内部構造にある。

これらは全て作った職人さんの試行錯誤の上で得たノウハウが活かされている。

市販されているものとは違い、エンジンのトルク感が数段上がるという。

600ccで750cc以上のマシンに乗っている感じになるとか。(現在は636ccモデルのエンジンに積み替えているので1000ccと同等レベル?)

このサイレンサーで俺が一番気になっているのが、中身のパンチング・パイプだ。

一枚の薄い鉄板をわざわざドリルで一個一個穴を開け、丸めて溶接。

バリがパイプの外側になる様に巻かれている。(トルクの出方が全然変わるらしい。)

サイレンサー前方は円形、後方は楕円形にする事で消音とパワーの両立を可能にしている。

「俺もこんなマフラーが欲しいなぁ。」と思っていたら、実は俺も似たような構造のマフラーを持っていたのだ。(今日のショーが終了してから、実家の納屋でバイク部品を物色して気がついた。)

それは、

KTM(オーストリアの有名オフロード・バイクメーカー。)のレース用マフラーだ。

Photo_4

これがKTMのオフロード・レース専用マフラー(サイレンサー部)。

Photo_5

サイレンサー前方内部のパンチング・パイプが円形。

Photo_6

サイレンサー後方内部は楕円形になっていた。

ちなみにパンチング・メッシュのバリを見てみると外側に向けてバリが出ている。(通常はパイプに穴を開けたものが多いのでバリが内側に出ている。)

「凄い、素晴らしい。」

俺は感動してしばらく動けなかった。

何故って?

日本の一個人がバイクメーカーと同等以上の製品を作り上げてる。

おまけにこのKTMのサイレンサーは1994年製造のモデルから採用されていて、『勇者マフラー』が現在の形になったのは20年前からだと聞く。

つまり、世界の一流バイクメーカーKTMよりも5年以上も先に同じ構造を作り出すなんて凄過ぎる。

その価値は、「日本のバイクレース創世期にポップ吉村がバイク用集合管マフラーを初めて製作した事に匹敵する。」(俺の個人的意見。)

木下選手他には一部のスタント・ライダー(日本屈指の実力者)にのみ提供されている『勇者マフラー』。

その価値を充分に分かってるライダー達は口々に、

「使うのが勿体無い。」と語る。

木下選手は2本『勇者マフラー』を持っているそうだが、今現在使っている『勇者マフラー』がボロボロになって修理が出来なくなるまで絶対に2本目を使いたくないそうだ。

また、同じく『勇者マフラー』を所有する友人(彼もかなりの実力者)などは、未だ「勿体無い。」とマシンに装着していない。(「使わなければ意味が無いのは分かっているけど。」とは友人の弁。)

それだけの価値はある。

日本にも木下選手の様な凄い人がいて、これまた凄い職人さんが影で木下選手を支えているのだ。

日本ってまだまだ捨てたモンじゃないね。

余談ですが、『勇者マフラー』モドキのKTMマフラーはWAVE110i復活の際に活用される予定です。(ムヒヒッ!)

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